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年金給付水準の実質的な価値の減少は、年金額の改定調整であるマクロ経済スライドの影響だけに止まりません。
実は平成16年度の年金大改正では、年金額の「改定方法」そのものも見直されました。 これまでの年金額は、賃金上昇率と物価上昇率の両方を考慮して、改定されるようになっていました。 しかし、改正により65歳以降67歳までの3年間は賃金スライド、68歳以降は物価スライドのみ反映して、年金額が改定されることになったのです。 通常は、賃金上昇率が物価上昇率を上回ります。 そのため受給開始以降、現役世代の所得とは徐々にかけ離れることになり、最終的には所得代替率が41.3%、すなわち年金の実質的な価値が2/3(≒41.3%/59.3%)まで下がってしまうことになるのです。 それでは、実質的にどれくらいの年金総受給額が減るのでしょうか。 社会保険庁によると、厚生年金保険に20年以上加入していた人の平均年金月額は、約16万5000円(06年3月末現在、基礎年金を含む)で、男性の平均年金月額が約19万円、女性は約11万円となっています。 ここでは男性をモデルケースとし、年金額19万円とします。 日本人男性の平均寿命は、厚生労働省の完全生命表によると79歳(平成18年)となっていますが、これには若くして亡くなった人のデータも含まれています。 一方、同じ厚生労働省の簡易生命表を調べると、65歳時点での平均余命は約18年となっています。 つまり、65歳まで生存した場合の平均寿命(予想死亡年齢)は、約83歳となります。 そこで平均寿命を83歳とし、年金額の所得代替率が比例関係で減少すると想定して実質的な年金減少額を計算すると、取得代替率約60%の年金を受給出来たこれまでの世代と、昭和33年以後生まれの世代の年金総受給額の差は、約1,000万円に達します。 受給開始年齢の引き上げに続き、ここでもレクサスLS460やGT−Rを余裕で購入出来るだけの年金額が失われることになるのです。 「年金をわかりやすく解説!暮らしに役立つ年金豆知識」のトップページへ |
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年金給付の指標として、標準的な年金受給世帯(平均的な賃金で40年間働いた夫と、同い年で専業主婦の妻がモデル)の年金給付水準を、現役世代の平均的な所得水準で割ることにより求める「所得代替率」という指標があります。
所得代替率(%)=(標準的な年金給付水準/現役世代の平均的所得)×100 標準的な年金給付水準=(現役世代の平均的所得×所得代替率)/100 平成16年時点の所得代替率は、59.3%となっていました。 しかし、マクロ経済スライド終了予定の平成35年には、所得代替率は50.2%まで下がると試算されています。 尚、これらは上記モデル世帯に対する数値です。 平均より生涯賃金が多い人、つまり高給取りだった人は将来もらえる厚生年金の額も大きくなります。 それゆえ、所得代替率はこれより大きくなります。 逆に、生涯賃金の少ない人の所得代替率はこれより少なくなりますので、ご注意下さい。 現役世代の所得水準は、景気や物価といった社会情勢に影響されます。 所得代替率の減少は、社会情勢に連動する指標に対する年金給付水準の実質的な価値が、目減りしているということに他なりません。 大変残念なことに、昭和33年以降生まれの世代は、所得代替率が目標値まで下がりきった後に年金受給を開始することになります。 すなわち年金給付水準の実質的な価値が、現在より5/6(≒50.2/59.3)に下がった年金を受給することになるのです。 「年金をわかりやすく解説!暮らしに役立つ年金豆知識」のトップページへ |







